花束やお花を長持ちさせるコツや注意するポイント
花束は飾る場所の選び方や、あるポイントをしっかり守って飾ると長持ちします。花を贈られて困っている方は下記を参考に、是非、花束を大切にし長く楽しんで下さい。
花束を飾る場所のポイント
鮮度を維持し、花を長持ちさせるポイントは花束を飾る場所にあります。室内で、花束にとっては苦手な所がありますので、以下を注意しながら飾る場所を選んで下さい。
室内の気温がポイントです。切り花は飾る場所の気温がとても重要なポイントになります。基本的には低温であれば日持ちする日数も長くなります。
直射日光が苦手です
花束の飾る場所は可能な限り、直射日光の当たらない場所を選んで下さい。夏場の日中の窓際には気をつけて下さい。
冷暖房の風も苦手です
冷暖房の風が直接あたる場所は厳禁です。冷暖房の風は花の水分を一気に奪い、花束が傷む原因となります。特に夏場、冬場は特に注意して下さい。
床暖房に注意して下さい
冬場は床暖房の上に直接、花瓶を置くと、花瓶の水の温度が上がり、バクテリアが発生しやすくなり、また花瓶の水温が上昇し花が傷みますので注意して下さい。
花束の鮮度を維持させるポイント
ラッピングについて
プレゼントや贈り物として頂いた花束は、ラッピングを行っていますが、出来るだけ早く剥がして下さい。ラッピングを取るのがもったいないと感じてしまう場合があるかもしれませんが、花や葉は新鮮な空気を好むので、呼吸しやすくしてあげる為にラッピングは外して下さい。
花瓶の水の量について
花瓶を飾る花瓶の水はあまり多くあげないで下さい。お花は品種によって、水に弱い茎があります。茎が弱いお花は水の量を控えめにしてください。花瓶に活ける花の本数が多い場合は水の量も多めにいれてあげてください。
水換えの頻度について
花がすぐに傷む原因は花瓶の中の水にバクテリアが発生する事が原因です。花を長持ちさせるために最も大切なポイントは、水を清潔に保つことです。水換えは可能でしたら、毎日行って下さい。
基本的には水道水を使用して下さい
切り花を花瓶に生ける際は水道水を使用して下さい。水道水は、ろ過や塩素消毒といった浄水処理がされていますので、微生物がいないので、切り花にとっては清潔で理想的な水となっています。切り花を長く楽しむには清潔な水が一番重要です。
水を清潔に保つ為に注意するポイント
水を清潔に保つ為に、水は毎日こまめに交換する事が重要なポイントです。忙しくて毎日花瓶の水を交換できない方は必ずフラワーフード(栄養剤・品質保持剤)を使用して下さい。
水を毎日交換する理由とは?
切り花を水道水に生けると、切り口から糖質等、微生物の発生を促す栄養分が溶け出し、細菌や微生物が発生致します。細菌や微生物が発生すると花は水を吸い上げると同時に細菌や微生物も一緒に吸い上げ、水を吸い上げる為の導管が詰まってしまい、水を吸い上げる事ができなくなります。これが原因で萎れたり、花首が下に向いたりする症状(ベントネック)が起きます。
導管を詰まらせない事が切り花を長く楽しむ為のポイントですので、こまめに水を交換する必要があります。
その他必要なものは?
切り花を長く楽しむ為には、フラワーフード(栄養剤・品質保持剤)を使用して下さい。水の細菌や微生物の発生を抑え、含まれている栄養により最後まで花が大きく咲き、色も濃く発色します。
約2週間前後日持ちするお花
一般的に2週間前後からそれ以上、日持ちするお花の種類は数多くありません。通常お花やさんで購入したお花は1週間前後が基準となります。長く楽しめるお花をお探しの方は、下記に挙げたお花がお勧めです。
- アルストロメリア
- カーネーション
- 菊
- トルコギキョウ
- 枝もの(花が終わっても葉を楽しめます。)
飾る場所の温度がポイントです
切り花は飾る場所の気温がとても重要なポイントになります。低温であれば日持ちする日数も長くなります。
温度が10度以下の空間は要注意
冬の季節の商業施設やご自宅の玄関等、温度が10度以下の場合は、大きく開かない品種もございます。薔薇やトルコギキョウ等はフラワーフード(品質保持剤)を使用しても開花しにくくなるので、注意して下さい。
気温が高い場合日持ちする日数が短くなる品種は?
春のお花は、飾る場所の気温が高い場合は、極端に日持ちする日数が短くなります。チューリップやラナンキュラス、水仙(スイセン)は温度が高い場所に飾る際は日持ちしない場合が多いので注意して下さい。
茎が腐りやすい花
茎が傷みやすい花は、花瓶の水が多すぎると長く楽しめません。バラのように茎が強い花だけでなく、茎が水に弱く腐りやすいお花も存在します。
茎が弱いお花は、浅めの水で活けると長く楽しめるお花の種類を紹介します。
- ガーベラ
- 向日葵(ヒマワリ)
- 秋桜(コスモス)
- カラー
- チューベローズ
- ポピー
- ラナンキュラス
- 鶏頭
- 金魚草
- アリウム
花瓶の水について
花瓶の水が清潔に保たれていると、茎も腐り易くならないので、花瓶の水は必ず毎日かえてあげて下さい。切り花の鮮度保持剤を使用すると水にバクテリアが発生しにくくなり、茎も腐りにくくなります。
夏場の管理方法
特に夏場は花瓶の中の水も温度が上りやすいので、腐り易くなります。可能な限り直射日光の当たらない場所でお花を楽しんで下さい。
万が一の場合
万が一、お花の茎が腐ったり、ドロドロに溶けた状態になった場合は、花瓶の水を全て取り替え、中性洗剤で綺麗に洗ってから、また新しい水を入れて下さい。傷んだ茎の上1cm位の所に鋏(ハサミ)を入れて、綺麗な切り口にしてから、花瓶へ活け直して下さい。
湯揚げを行う必要な時は?
水をしっかり吸える環境になかった花は水分が足りなくなり、葉や花がクタッとする事が時々あります。そのような状態を「水が下がる」と言います。水が一度下がってしまったお花は「水切り」を行っても、しっかり水があがりにくいので、「湯揚げ」を行います。
湯上げの方法は?
湯揚げは、漢字の通り「水」ではなく沸騰した直後の「お湯」を使用します。最初に花全体を新聞紙で巻きます。切り口から約1cm程度を空切りして、すばやく、湯に数秒つけます。湯からあげて、すばやく花瓶の中に入れ、水につけます。この時はたっぷり水を吸ってもらう為に、花瓶の水も多めに入れて深水につけてあげて下さい。
数時間経過したら水があがりますので、新聞紙を解いてあげて下さい。
何故、湯揚げは水があがりやすいのか?
熱湯につける事で、殺菌効果で細菌が減少し、さらに導管内部から空気が抜けるので、水上がりが良くなります。湯につけた茎の部分は熱で変色してしまうので、変色した茎は水があがったら切ってから花瓶に生けて下さい。
湯揚げにむかない花とは?
カラー等、茎に水分を多く含む花は湯揚げにむかないので「水切り」で水揚げを行って下さい。
バラのベントネックに関して
ベントネックとは、茎の水分を吸い上げる力がなくなり、バラの水が下がり、花の重さに茎が耐えられなくなり、くたっと折れ曲がった状態になる症状です。
ベントネックの対策方法
花瓶に活ける前にしっかり水揚げを行う事が重要です。基本的にお花屋さんで販売されているバラは水揚げをしっかり行った状態で販売していますので、問題はありません。ご自宅でバラを飾る際に茎を切る時にポイントがあります。
花瓶の水を毎日交換
花を活けた花瓶は必ずバクテリアが発生し、糸状の菌によって導管が詰まりやすくなってしまいます。ベントネックを防ぐ為にもこまめに花瓶の水を交換してあげて下さい。
鋏(ハサミ)やナイフを清潔に
購入したバラの茎の長さを調整する際、使用する鋏(ハサミ)やナイフは必ず清潔な状態で行って下さい。鋏(ハサミ)やナイフについえいる雑菌が茎の導管を汚し水の吸い上げを悪くし、ベントネックが起こります。汚れているかな?と感じたら中性洗剤で良く洗ってから茎を切って下さい。
切り口は斜めにカット
バラは導管から水を吸い上げますが、切り口の断面積が広ければ広いほど吸い上げる力が強くなります。切り口は斜めになるように鋏(ハサミ)やナイフで切ってあげて下さい。ナイフの方が斜めに切りやすいですが、怪我が怖い方は鋏(ハサミ)で切って下さい。
茎を切ったら深水で
バラの茎を切ったら花瓶の水は多めに入れて下さい。水の浸透圧で水の吸い上げが良くなります。3時間程したら花瓶の水を3cm〜5cm位に戻してあげて下さい。
バラにベントネックが発生したら?
ベントネックが発生してしまったら、清潔な鋏(ハサミ)やナイフで水切り、又は湯揚げを行い、新聞紙に巻いて深水で数時間おいて下さい。新聞紙を解くとしっかり元に戻ります。戻らなかった場合は残念ながら元の状態には戻りません。くれぐれもベントネックは発生しないようにケアしてあげる事が大切なポイントです。
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